「岩ライザーFX」は2023年発売のEA分析ツール
日本語表記で使いやすく、誰もが見やすい
2023年2月25日に発売開始となった「岩ライザーFX」は、開発者のいわちゃん(@iwachan_trader)が開発したEA分析アプリ。(対応OS:Windows11/Windows10)
EA分析と言えば「QuantAnalyzer」という英語表記のアナライザーアプリが主流で、EA販売ページや、EA開発者のEA説明ページ等で英語表記の良く分からない分析結果(個人的な感想ですが…)を見たことがあるのではないでしょうか?
QuantAnalyzerのレポート
私は正直、英語表記の分析結果なんて載せられても見るのが大変で、いかに素晴らしいEAだとしても日本人向けに販売しているのならば、「岩ライザーFX」を使用し日本語表記で載せてもらった方が見やすく、お客様視点でのEA説明の方が売上につながるのでは?とも思ったり。
「岩ライザーFX」は、日本語表記で誰もが使いやすく見やすい上に、QuantAnalyzerでは出来ない「円建て」での分析、複利、積み立て単利、積み立て複利や証拠金リセット、ロット変更等設定を変更しての計算も簡単にできるEA分析アプリ。
その「岩ライザーFX」に今回『含み損益計算・表示』機能が付いたとのことで、早速体験版を利用していきたいと思います。
「岩ライザーFX」含み損益機能を使ってみる
EAのバックテスト結果(HTML)から含み損益計算を行う
『含み損益機能』をONにすると、設定項目が出てくる。
・口座タイプ:円建て/ドル建て
・1ロット当たりの枚数:10万枚/1万枚
・ヒストリカルデータPath:MT4「history」内の取得したいヒストリーフォルダのフルパス
※例:
「C:\Users\PCuser\AppData\Roaming\MetaQuotes\Terminal\AC42427CC2A0F62B010CEF5C031B1262\history\ThreeTrader-Live」
(よく分からない場合は「フルパス設定方法」をご覧ください。)
含み損益ONでの計算結果がこちら
①全ての項目表記
【単一EAの場合】
【複数EAポートフォリオの場合】
②含み益表記のみ
【単一EAの場合】
【複数EAポートフォリオの場合】
③含み損表記(+含み損推移)のみ
【単一EAの場合】
ナンピンマーチンEAだけあって、最大DDは30,438円だけれど、最大含み損は87,969円。
最大DDだけをみて証拠金を決めると危険ですね。
【複数EAポートフォリオの場合】
複数EAポートフォリオの含み損を見ると、最大で9,567円。10年バックテストの前半5年は6,000円以上の含み損が数回あることが確認できるが、後半5年では1回のみ。
含み損が視覚化されることで、単一EAでも複数EAポートフォリオでも、含み損が最大DDよりも数値が高く、「最大DDがギリギリ耐えられる証拠金」では到底回すことができないことが分かる。
また、いつ?いくらぐらい?何回?大きな含み損を抱えるのかが視覚化されるため、資金抜きをどんなタイミングでするか?証拠金はいくらでキープするのか?といった資金管理を考える上で役立つデータとなりそう。
含み損益機能がプラスした岩ライザーFXは買いの一択
今回、単一EAとして自作ナンピンマーチンEAのデータを流して使用してみましたが、ドローダウン項目では分からない、含み損の金額や回数が視覚化されることで、わざわざ取引履歴を分析することなく資金管理に活かせるデータが取得できるのは本当に便利!
複数通貨でナンピンマーチンEAのポートフォリオを組む際も、含み損が視覚化されることで、資金抜きや証拠金額等ルールを考える際にも役立ちそう!
複数EAポートフォリオとしては、初心者向けとしてEA-BANKのEAポートフォリオを記事作成と共に作成し、2023年7月11日からThreeTraderで実際に回している15EAを使用。
ポートフォリオとしての最大DDは-6,846円、しかし最大含み損は-9,567.55円。
バックテストとの乖離を見るため証拠金10万円0.01ロットで回しており、最大DDがあろうが最大含み損があろうが大丈夫だけれど、単純に10倍の0.1ロットだったら、最大DDが約7万円で最大含み損は約10万円になる??といった疑問が沸いた時も、パパっと岩ライザーFXで計算してみることができるから、痒い所に手が届く。
複数EAポートフォリオ_ロット変更0.01→0.1lot結果
上の画像を見る限り、証拠金10万円でこのポートフォリオを0.1lotで回すのはリスクが高いですね。ブローカー各社のレバレッジやロスカットレベルも関わってくるので、最大DDの68,454円だけを見て「10万円でいけるだろう」は、含み損が耐えられずに飛ばす可能性がありますね。
このように「こうしたらどうだろう?」を簡単な操作で再現できるのが「岩ライザーFX」の魅力の1つ。
EA開発者はもちろんのこと、ナンピンマーチンEA使いの方、EAをポートフォリオで使用している方、資金管理に最大含み損、含み損回数や深さを視覚的に確認できる「岩ライザーFX」は断然買いの一択ではないでしょうか?
岩ライザーFX使用時のポイント
アプリがフリーズ、落ちてしまう場合
アプリの使用時、PCスペック・データ数等、アプリがフリーズしたり落ちてしまうことがあります。
私の場合、1つ1つのEAの計算が終わるなど進捗がある度に「セーブ」しています。
「jsonファイル」でセーブ出来るようになっており、アプリが落ちたりフリーズした場合、再起動しセーブしたjsonファイルを「ロード」するだけ。
今回のお試し時にも数回あったので、進捗ごとにセーブしておくことで事なきを得ました。
各個人のPCスペックによっては頻繁に起こり得るものですので、「セーブ」「ロード」機能を使うのがお勧めです。
フルパス設定方法
①PC内のバックテストに利用しているMT4を開き、「ファイル」→「データフォルダを開く」を選択し開く。
②MT4のデータフォルダが開かれたら、「history」を選択し開く。
③ヒストリカルデータが入っているフォルダを選択し開く。
上の画像の場合「ThreeTrader-Live」を選択→開く。
④ヒストリルデータのフォルダを開いたら、画像①の「ここをクリック」の箇所を押し、フルパスを表示させ、画像②のようにフルパスが選択された状態となるので、そのままマウスをフルパスに合わせ右クリックでコピーする。(または「ctrl + c」を押してコピー)
⑤岩ライザーFXを開き、含み損益取得の「ヒストリカルデータpath」へフルパスをペーストする。(右クリックして貼り付け、または「ctrl + v」)
これで完了です!
→フルパスを入れてもエラーが出る場合は、再度フルパスの確認をすることと、バックテストをとったヒストリカルデータが入っているかどうかを確認してみて下さい。確認後もエラーが出る場合は開発者のいわちゃんまで連絡してください。
EA開発者の方や、EAをポートフォリオで運用している方は是非使ってみてください!
日本語UIの便利さ、岩ライザーFXだけの独自機能、今回の含み損益の視覚化、どれも使って分かるツールとなっており、お勧めのEA分析アプリです!