EAポートフォリオを組んでみよう!①
何故ポートフォリオを組むのか?
ポートフォリオを組む目的は「リスク分散」です。
気に入ったEAを好きなように回し、全てが好調ならいいのですが、なかなかそうはなりません。
1つのEAが不調でも、他のEAが勝っていれば凹みを埋めることができますよね。このように個々のEAの特徴を踏まえて、お互いが補い合うことでリスクを減らし、利益を伸ばしながら運用できるようにポートフォリオを組んでいきます。
“QuantAnalyzer”でEAを可視化する
今回は無料で使える”QuantAnalyzer”でEAを可視化しつつ、厳選していきます。
ただし英語表記、$表記となるため、円でのバックテストデータも$表記となります。
今後もEAを使用する予定があり、ポートフォリオを組んでいくのなら、日本語表記・円表記可能の岩ライザーFXの購入をご検討ください。日本語表記というだけで、直感的に操作することが可能となり、使用感がグンと上がります。
【岩ライザーFXの使用感はこちらからご覧ください】
①QuantAnalyzerのサイトへ
上記のURLより”QuantAnalyzer”無料アカウント作成へ。
②無料アカウント作成
無料アカウント作成
・Name:ニックネームでも可
・E-mail:ライセンスキーが送付されるため、必ず使用できるメールアドレスを記入
送信後↓の画像が出たらOK!
③メールよりダウンロード画面へ
メールをチェックすると
・ライセンスキー
・ダウンロード画面への青色ボタン
上記2つがあります。
青色ボタンを押しダウンロード画面へ
④QuantAnalyzerをインストール
ご使用のPCスペックに合わせ
・32ビット
・64ビット
どちらか選択する。
⇧「exeファイル」がダウンロードされるので、このファイルを実行する。
セットアップが始まったら、画像の赤四角のようにセットし「Next」次へ
ご自身でフォルダ名を変えたり、デスクトップにショートカットを作るかどうか等のオプションは選択してください。
良く分からない方はそのまま進めてもらって大丈夫です。
デスクトップにアイコンが出たらOK!
(オプション選択でショートカット作成しなかった方はアプリに入っていたら完了です)
⑤ライセンスキーを入力して準備完了
アプリを開き、ライセンスキーをメールよりコピペして「Verify license」ボタンを押せば完了!
QuantAnalyzerを使ってみる
今回バックテストを行った38個のデータの中から、A~Z順にバックテストデータを入れて見ていきましょう!
「Load report」より「AN30zero_v31」のバックテストデータを入れる。
「deposit」証拠金の入力項目もありますが、円でのバックテストデータで反映されないため、そのまま「Continue」でOK!
[EA-BANK] AN30zero_v31
Overview
項目 | 内容 |
OF TRADES | 総トレード数 |
SHARPE RATIO | シャープレシオ:リスクに対するリターンの大きさを表す指標。 シャープレシオ=1トレード当たりの平均損益÷トレード損益の標準偏差 シャープレシオが大きいほど、資産が安定的に増加していることを示す。 |
PROFIT FACTOR | プロフィットファクター:期間内の総損益が総損失の何倍かを表す指標。 プロフィットファクター=総損益÷総損失 PFは1.0が基準となり、大きいほど利益が出ていることを示す。 (大きすぎる数値の場合、過剰最適化が疑われる) |
RETURN/DD RATIO | リスクリターン率(総収益÷ドローダウン) ドローダウンに対して、どれだけの利益が見込めるかを示す。 数値が大きいほど、DDに対して大きな利益が見込める。 |
WINNING PERCENTAGE | 勝率 |
DRAWDOWN | ドローダウン:最大資産に対する損失の割合(下落額) |
%DRAWDOWN | ドローダウン率=損失額÷資金×100 資金管理をする際に重要な指標。(今回は$のため数値が正しくありません) 円建てでバックテストの際はレポートの数値で評価してください。 |
DAILY AVG PROFIT | 1日当たりの平均利益(損失) |
MONTHLY AVG PROFIT | 1ヶ月当たりの平均利益(損失) |
AVERAGE TRADE | 1トレード当たりの平均利益(損失) |
ANNUAL%/ MAX DD% | 1年のドローダウン/最大ドローダウン |
R EXPECTANCY | R期待値:資金管理に重要な数値(高いほどリスクに対して利益効率が良い) R期待値=(平均利益×平均勝率+平均損失×平均負率)/平均損失の絶対値 リスクに対してどれだけのリワードがあるかを示す。 |
R EXPECTANCY SCORE | R期待値スコア R EXPECTANCY×年間平均トレード数 |
STR QUALITY NUMBER | STR数:戦略品質番号(重要ではありません) |
SQN SCORE | SQNスコア:EAの品質を測定するVan Tharpによって開発されたパフォーマンス指標 ・1以下 トレードがとても困難 ・1.0-2.0 平均 ・2.0-3.0 良い ・3.0-5.0 素晴らしい ・5.0-7.0 とても素晴らしい ・7.0以上 聖杯 参考URL:https://indextrader.com.au/van-tharps-sqn/ |
SQNスコア3.9はなかなか良い数字ではないでしょうか。
$表記のため、バックテストレポートの数値と違いが出てしまうというところがQuantAnalyzerの難点ですね。
Overview(STATS – 統計 -)Strategy
Strategy
項目 | 内容 |
Wins/Losses Ratio | 勝ちトレード数と負けトレード数の割合 |
Payout Ratio(Avg Win/Loss) | 平均利益と平均損失の割合 |
Average # of Bars in Trade | 1トレードあたりのローソク足の平均数 |
AHPR | 平均保有期間利回り |
Z-Score | Zスコア:トレードの従属性を示す。 正の値:負けが勝ちを呼び、勝ちが負けを呼びやすい 勝ち負けが交互に来る可能性が高い。 負の値:負けが負けを、勝ちが勝ちを呼びやすい 勝ちまたは負けが連続する可能性が高い。 |
Z-Probability | Zスコアの信頼度 |
Expectancy | 期待値 |
Deviation | 標準偏差 |
Max Pos. Exposure | 最大ポジション保有時の価格変動リスクにさらされている資産の割合 |
Stagnation in Days | 停滞期 資産曲線内の利益を更新できずにいる期間、もしくは ドローダウンとなったりする期間 |
Stagnation in % | 停滞期の割合 |
Max Lots. Exposure | 最大ロット時の価格変動リスクにさらされている資産の割合 |
Overview(STATS – 統計 -)Trades
Trades
項目 | 内容 |
#of Wins | 勝ちトレード数 |
#of Losses | 負けトレード数 |
#of Cancelled/Expired | 注文キャンセルもしくは不成立 |
Gross Profit | トータル利益 |
Gross Loss | トータル損失 |
Average Win | 平均利益 |
Average Loss | 平均損失 |
Largest Win | 最大獲得利益 |
Largest Loss | 最大獲得損失 |
Max Consec Wins | 最大連勝数 |
Max Consec Losses | 最大連敗数 |
Avg Consec Wins | 平均連勝数 |
Avg Consec Loss | 平均連敗数 |
Avg # of Bars in Wins | 勝ちトレード時の平均ローソク足数 |
Avg # of Bars in Losses | 負けトレード時の平均ローソク足数 |
MONTHLY PERFORMANCE(月別の結果)
月別では負けている月はあるものの、年トータルでは全ての年で利益を出していることが分かりますね。
List of Trade(全売買履歴)
勝ちトレード:青色 負けトレード:赤色
Equity chart(収益グラフ)
・Drawdown[$]設定:損益曲線の下部にドローダウンの幅を可視化
・Stagnation Marker[all]設定:停滞期の可視化(最高収益を更新できなかった期間)
このEAのヨコヨコ期間が293日とあるので、停滞期がこれくらい起こり得るEAということ。
Trade analysis
バックテストのデータをグラフ表示で可視化
・P/L by hour:時間別の損益
・P/L by day:日別の損益
・P/L by month:月別の損益
・Long vs Short trades:勝ちトレードと負けトレードの比率
・Profit/Loss:利益と損失の比率
・P/L by trade duration:ポジション保有時間別の損益
他、トレード回数にフォーカスしたもの等さまざまなグラフがあります。
保有時間にフォーカス
保有時間大体30分~4日(外れ値40日越え)
16時間を超えると損失が多い。
この40日越えの保有が気になりますね。
トレード履歴を見てみると…
2016年4月8日~5月22日まで、44日保有していた2ポジション。
-120pipsとなっているので、ストップロスにかかるまで保有していたことが分かる。
→EAのバグなどではないということ。
このようにバックテストレポートだけでは見えなかった切り口でデータ分析を行い、自分の性格に合っているか(44日も保有なんて耐えられない等)など、自分の中でのEA使用優先度を付けてみるのもいいですね。
岩ライザーFXでEA分析した場合
QuantAnalyzerではなく、岩ライザーFXでEA分析をした場合、上の画像のように全て日本語。円建てでも問題なく表記されて見やすくなります。タブも日本語なので、直感的に押してみてさまざまな情報を確認できますね。
EAのロジックも見えてくる
日本時間の17時~5時までの時間制御が確認でき、0分と30分にのみトレードしていることから、30分足利用が確認できますね。
このように、時間制御やクローズにローソク足本数(時間)を取り入れているもの、曜日や日にち(ゴトー日)等のアノマリーEA、月末にしか稼働しないEA等、ポートフォリオを組む際に、分析は欠かせません。
証拠金やロット変更も簡単
1度バックテストをとってしまえば、証拠金やロット変更も簡単。入力してボタンを押すだけ。
単利や複利、積み立てた場合、1年毎証拠金をリセットした場合等、色々な資金管理を試すことが可能。
次回(vol.4)は、EAポートフォリオを組んでみよう!②
今回の記事を書き進めながら、私も分析・厳選作業を進めています。
時間と手間はかかりますが、丁寧な分析や厳選は今後に役立ちますので、EA運用スキルを身に着けるためにも、ステップバイステップで一緒に進めていきましょう!
次回は分析・厳選したEAでポートフォリオを組んでいきますのでお楽しみに!
資金管理が出来れば、プラマイゼロのEAを使っていてもお金を増やすことが出来ます。
どんな戦略でEAを使用するのか?戦略を考える前に、どんなことが出来るのか?を知るためEA分析をしていきましょう!